今週は、ばたばたしておりまして、投稿できず・・・
今日は、そのばたばたのひとつ、某セミナーで思った「そうだよ!」について。
ということで、新たなカテゴリーをつくりました。
「アハ!または???」
「アハ!」は茂木健一郎氏をご存知の方はわかると思うのですが、英語でいうところのaha!のように、なるほど!、そうか!という感じでしょうか。
セミナー、テレビ、新聞、ブログなどで、「これは!」と思ったことを平文でご紹介していきます。たまには、「???」なことも織り交ぜながら(一番最初に書いた「巷の調査」も、ここで・・・)
本題です。
そのセミナーのプレゼンテーターは、フリーペーパー「R25」の藤井編集長でした。
詳しい内容は、こちらやこちらを参照していただくとして、ここではとくに調査についてお話をします。
「R25」をはじめるときに、「M1層(男性の20~35歳)って、もっとも活字から遠い人で、いくらフリーペーパーでも成功しないだろうな」と感じたという藤井編集長。まずは、彼らの調査からはじめたそうです。手法は、WEB調査とグルイン(だと思います)。
とくに、グルインはつぎのように実施されたようです。
- グルインの最初のグループ(100人くらいだったでしょうか?この対象者数もすごいですが・・・)では、8割が新聞を読む、それも日経を読んでいると答えた。テレビも、WBSやガイアの夜明け、プロフェッショナル・・・。
- 世間で言われている仮説=若者はネットでニュースを見るから新聞を読まない、とどうも違う、実感とも違う、と考える。「彼らは、本音で答えているのか?」
- そこで、ネット調査で「新聞を読まない」と答えた人達だけを集めて、再度グルインを実施して、疑問を検証することを考え、実施する。
- しかし、やはり「新聞、読んでます」という回答。ここですぐに、ネタバレ(=新聞を読まないという人を集めていること)をせずに、そのままふだんの生活について、詳細に聞いてみる。
- ところが、ここで「新聞」が出てこない。そこで、最後の30分で、「最初に新聞を読んでいると言っていたけど、ふだんの生活に新聞が出てこないよね?」と核心に迫る。
- これを、さらに100人で実施。
ここで得たインサイトが、R25のコンセプトや編集方針、チャネル(=どこに置くか)を決定づけることになり、ご存知のように、いまでは大成功を収めています。
いくつかポイントがあると思います。
- 最初の100人もの回答を信じずに、さらに100人もの人の話を聞いて検証しようという態度、姿勢。
- よくある間違い=直接、対象者に答えを聞いてしまう=この場合、なぜ新聞を読まないのか?、ではなくふだんの生活の中から、インサイトを探ろうという態度、姿勢。
- あせらず、核心は最後の30分に。
なんか、こう書いてしまうと「あたりまえじゃないか」と思われそうですが、ほんとうにそうでしょうか?
あくまで真実を探求しようという態度、数グループでわかったような気にならずにとことん知ろうとする態度、直接答えを求めるのではなく洞察からインサイトを求めようという態度、答えがみつかりそうになってもあせらずに核心にもっていく態度。
わかってはいても、なかなか実践するのは難しいことのように思います。
調査はテクニックばかりではない、「インサイトをみつける洞察力」「はてな?と思える力」が大切なんだと、あらためて気づかされたセミナーでした。
(他に、このセミナーを聞かれた方がいらっしゃいましたら、ぜひ補足をコメントしていただけるとうれしいです。。。筆力のなさを痛感・・・。)