日別アーカイブ: 2009-05-09

クラウドソーシング関連備忘録 (and more…)

クラウドソーシング関連の記事で、備忘録。
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◆今注目される「クラウドソーシング」ならばできること

日経ビジネスオンラインの記事から。

今注目される「クラウドソーシング」ならばできること~”個人発”から世界が変わる可能性(日経ビジネスONLINE/日経BP社2009/5/1)

クラウドソーシングについての、いま現在のひとつの整理かと思います。
あたりまえのことではありますが、クラウドソーシングも万能ではない。そこで、

それではクラウドソーシングを活用する際に必要な要因とは何だろうか。筆者が考える成功要因は、(1)参加者の量と質、(2)適切に設定された課題、(3)オープンな環境の整備、(4)インセンティブである。

という整理をしています。
(さらに、国家としてのイノベーション戦略まで話が及ぶのですが・・・)

あわせて、同シリーズの↓の記事もぜひ。
クラウドソーシングでは必ずケースとしてあげられる空想生活についてです。

「あるといいな」が形になるサイト~消費者のアイデアは無尽蔵の資源
(日経ビジネスONLINE/日経BP社2009/4/15)

◆誰でもメーカー

こちらは、「日経エレクトロニクス」の創刊1000号記念特集。
WEB上での特集ページが、こちら↓。

誰でもメーカー(Tech-On/日経BP社)

そして、記事の一部を紹介しているのが、こちら↓。

日経レクトロニクス2009年3月23日号
特集・誰でもメーカー ~User Generated Deviceが拓く新時代
(Tech-On/日経BP社)

日経エレクトロニクス2009年3月23日号
特集・誰でもメーカー ~消費者は商品開発者になれるか,押し寄せるユーザー参加型開発の波(Tech-On/日経BP社)

「UGD」という造語をつくっていますが、編集長のあいさつ文を紹介しておきます。(ちょっと長めの引用になりますが)

さて,1000号記念特集の内容です。エレクトロニクス業界は,これまで数多くのエンターテインメントを消費者に提供してきました。ラジオ,テレビ,オーディオ,携帯電話,ゲームなどなど・・・。その販売によって生まれた収益は研究開発の原資となり,新技術が次々と生まれました。大量生産した同じ仕様の機器をできるだけ多くのユーザーに届けることによって,エレクトロニクス業界は巨大な産業に成長したといえます。

 マス・マーケットに完成品を届ける――。この大量生産型ビジネスとは異なる潮流が今,デジタル家電などの世界に押し寄せようとしています。ユーザーが機器やサービスの開発に参加し,メーカーが提供するハードウエアの機能モジュールやソフトウエアなどを組み合わせて,自分仕様のデジタル機器を作り上げる動きです。本誌では,こうしたユーザー参加型の開発環境から生まれた機器を「UGD(user generated device)」と名付けました。

 UGDの発展を支えるのは,これまでのようなマス・マーケットではありません。開発したユーザーに共鳴できる人々が構成する無数のミニ・コミュニティが相手です。この変化が,従来の大量生産型ビジネスを揺さぶることになるのでは・・・。こういった視点から,今回の特集「誰でもメーカー~User Generated Deviceが拓く新時代~」をまとめました。
                                    (引用元はこちら

興味を持った方は、ぜひ本誌も読んでみてください。

◆で?

で、これらの記事をみて思い出したのが、少し前の日本マーケティング・リサーチ協会実施のセミナー。題して、「Web2.0とマーケティングリサーチ」。(2009年3月に実施されました。JMRAにしては挑戦的な内容でした^^;)

このセミナーで、㈱電通ネットイヤーアビーム代表取締役社長・及川直彦氏の講演タイトルが「Web2.0時代のマーケティング戦略」で、クラウドソーシングにも関連する内容でした。
(この時の講演内容のベースとなったと思われる論文が、日本マーケティング協会発行『マーケティング・ジャーナル』111号(2009年1月発行)に掲載されています。タイトルは、「デジタル情報技術がもたらした事業環境における新たな商品開発戦略~いわゆる「Web2.0」的な事業環境を概観し、それらの商品開発戦略への意味合いを探る~」です。今回の内容に興味を持った方は、こちらもぜひ。)

ここまで読んできて、クラウドソーシングなんて、リサーチと関係あるの?と思う方。マーケティング・リサーチ協会が、こんなセミナーを実施しているんだから、あるんですよ。いつまでも、コンベンショナルなリサーチだけでいいの?クライアントは、こんなに進んでますよ、という意味で。もしもクラウドソーシングがあたりまえになったとしたら、外部機関としてのリサーチ会社の役割はどうなるのか?、ということを考えてしまいます・・・。

及川さんは講演の中で、キーワードについて「この言葉、知っていますか?」とたびたび問われていました。リサーチ関連のワードだけでなく、こういうワードを知っていると知らないとでは、いま起こっている現象についての理解が違うんだろうなと感じた次第です。
たとえば、こんな↓ワードです(今、資料を見直して気になったワードをあげています)。
どれくらい知ってますか?気になる方は、ぜひ自分で調べてみてください。

「Web2.0」「集合知」「マッシュアップ」「ユーザ・エクスペリエンス」「Web3.0」
「コンテクスト」「行動ログ」「SECIモデル」「情報の粘着性」「レコメンデーション」

(このblogでの過去の関連記事は、こちら↓。あわせてどうぞ。)

◆おまけ

クラウドソーシングではないですが、日経BPでの記事を拾っておきます。
(別エントリーの方がよかったかな・・・)

エスノとまでいえるかどうかですが、観察調査からの展開事例です。

キリンビバレッジ・店頭で顧客の検討状況を観察 ~目を引く販促手法を特定し、売り場作りに反映(IT-Pro/日経BP社2009/4/10)

こちらは、広~い意味ではクラウドになるのかな?。。。

三菱地所、無印良品仕様のマンション販売 ~良品計画のサイトで4万3000人の声を収集(日経ビジネスONLINE/日経BP社2009/5/8)

こちらは、前にも記事があったような気が・・・。ニューロ系の事例です。

カネボウ化粧品、化粧と女性心理の関係性を解明 ~脳科学を応用した「ニューロマーケティング」を模索(日経ビジネスONLINE/日経BP社2009/4/24)

そして、こちらは個人的なメモで(みなさんも、興味あると思いますが・・・)

徹底解説!行動ターゲティング(日経ビジネスONLINE/日経BP社2009/3~4)