Dashさんから情報をいただきました。
インフォプラントとインタースコープが合併という記事は以前紹介しています(こちら)が、正式に社名や体制が発表になっています。
社名は、「ヤフーバリューインサイト」。
知らなかったのですが、ヤフーの子会社で「ヤフー」という名前を冠するのは、初めてのことらしいです。ヤフーの井上社長も取締役に名前を連ねていますし、それだけ力が入っているということなのでしょうか。(このことは、インタースコープの創業者の一人である平石氏のblogから知りました。創業者としての親心なようなものが伝わります。。。)
具体的なリリースは、↓こちらを参照してください。
(ヤフーのものをリンクしています。インフォプラントもインタースコープも、同時にリリースを発表しているようですが、まったく同じ内容です。)
この文章の中で、いくつか気になった点を、コメントしておきます。
(社名に「インサイト」を入れたのか・・・、と思ったのが最初ですが、このことは置いておいて^^;)
新会社の企業ミッションは「市場の今から、明日の価値を生み出すマーケティングパートナー」
「マーケティングパートナー」と謳っています、リサーチと出していないところがいいです。これからは、リサーチ・データを提供していくだけではなく、「マーケティングパートナー」となることが、リサーチ会社には求められていると思いますので。真にマーケティングパートナーとなることができると、強い会社になると思いますし、リサーチ会社もマーケティングパートナーとなれるんだという成功事例を作っていただき、業界の地位を高いものにしていっていただきたいと思います(いま、企業のマーケティングパートナーといえば、広告代理店が主ですから。。。)
Yahoo!リサーチモニターを含めた約150万人(重複モニターを除く)のアンケートモニター
これもある意味、興味深い。記事下方にある各社のモニターを純粋に足し合わせると、ヤフー135万人+インフォプラント37万人+インタースコープ28万人で、200万人。単純に考えると、重複モニターが50万人くらいいるということですか?この3社以外でも、ネットモニターの登録者は、結構重複しているんだろうな・・・、と思います。
(あまりいないとは思いますが)このことからすると、同じテーマの調査を複数の会社に発注して回収数を確保することは、もしかしたら同じ回答者から複数の回答を得ることになる可能性も高いということを頭においておいた方がよさそうですね。
つぎのセンテンスも興味深いです。
さまざまな調査ニーズに対応できるサービスラインナップに加え、会場調査・グループインタビューなどのコンベンショナルリサーチも拡充してまいります。
これまでも、会場調査やグループインタビューのリクルーティング業務は行ってきたと思いますが、今後は実査部分まで含めて行っていくということでしょうか?となると、いまの両社(3社?)のスタッフではノウハウ不足のように思うのですが、どこかCLTやGIの専門会社を買収あるいは提携していくことになるのでしょうか?このあたりは、まだ目が離せないところです。
さらに興味深いのはつぎのパラグラフ。今後の、ヤフーのリサーチ事業についての言及です。
今後は、Yahoo!のリサーチのモニターを活用したリサーチサービスの新商品開発や企画推進、Yahoo! JAPANユーザーの膨大なアクセスログや購買データの活用など、インターネット・マーケティング・リサーチを軸により付加価値の高いサービスを拡充することにより、インターネットリサーチ市場でのナンバーワンを質・量ともに目指してまいります。
「アクセスログや購買データの活用など」とあります。行動ターゲティングや文脈型ターゲティングの広告はよく聞きますが、これをリサーチに使う?、ということ?この文章ではよくわかりませんが・・・。もしも、このような文脈だとして、これが実現するとなると、他の調査会社では決してまねのできない仕組みが構築されますね。
それと、気になったのは、これまでヤフーと共同していたインテージはどうするのかということ。これも、Dashさんのコメントにあったのですが、時を同じくして、インテージからもリリースが発表されています。
これまでどおりです、ということのようです。
いずれにしても、これでネット調査に関しては、マクロミルvsヤフーという構図になりそうです。
(〆の文章がいつも同じになってしまうので、今回は割愛します・・・)