日別アーカイブ: 2007-09-12

マクロミルの新たな動き:続報

ひとみしりさんより、情報いただきました。
前回投稿した、「マクロミル社のニールセン社からのPOS事業譲渡」はご破算になったようです。

マクロミル社のリリースは、こちら↓を参照ください。

ニールセン・カンパニー株式会社の事業一部譲受に関する基本合意の解消について(2007.9.10:マクロミル社IR情報)

理由については、こちらのリリースから、皆さん自身でご確認ください。
(今回の結論に至った理由については、いろいろと思うところもありますが、勝手な推測の域を出ませんので、ここで述べることは控えたいと思います。あわせて、合意解消理由についてのコメントは、皆さんも控えていただければと思います。)

個人的には、今回の結果はとても残念なことだと思っています。前回のコメントにも書きましたが、競争がないところに成長はないと思っているので、POSデータパネルがインテージさん1社の独占になってしまうことは、あまりいいことではないと思うからです。
(とはいえPOSデータについては、日経グループはじめ調査業界以外で、販売している企業はあるようなので、完全な独占というわけではないようですが。)

同時に、ひとみしりさんが指摘していたように、パネル事業を行なうことの難しさについても、あらためて感じた次第です。視聴率調査もそうですし・・・。

ただマクロミルさんも、拡大志向や見切り発車で事業を始めることなく、冷静な判断に基いて、クライアントや自社にとって賢明な判断をしたのだと思いますので、萬さんご指摘のように、今後のマクロミルさんの動向については期待をしていきたいと思います。

PS.
今回の件に関連して、「とみざわのマーケティング思索ノート」さんが、おもしろい見解を示しているので、参考にしてください。

コンサルと言い始めたら(とみざわのマーケティング思索ノート)

この見解は、確かにネット調査会社や上場会社でより大きな課題になると思いますが、個人的には、いずれの調査会社も抱える成長の限界だと感じました。この限界があるから、調査会社はなかなか大きくなれず、また、小さな会社でも存在できるのだと思います。
つぎの一文はまさに、「現実」、でしょうね。。。肯定したくない気持ちも多分にあるのですが。(まさに、私自身がこの現実を感じて、スピンアウトしたようなところもありますし・・・)

結論的には、効率を重視しなければいけないのなら、「知」のことは考えず、「キカイ」に徹しろということです。
知に無駄は避けられない。
その無駄を嫌うなら、従業員を機械として見るしかない。
銀河鉄道999に乗りたくなる話のようですが、現実はそういうことです。