日別アーカイブ: 2010-06-07

2010年5月の twitter から

5月の twitter から。
※段落ちが、tweet された文章オリジナルです。
※tweet の中にある、http://~がサイトへのリンクになります。twitter をしていない方は見慣れないURLだと思いますが、短縮形でのURLになっています(twitterには140文字の制約があるため)。
※@~は、@以降のtweetを発した人のtwitterアドレスにリンクします。@から始まっていないものは、このblogの主宰者のtweetです。

◆リサーチ周辺情報

1)インテージ決算
インテージの決算が発表されています。

「インテージの前10年3月期連結業績は増収ながら減益(ヤフーファイナンス)」http://bit.ly/aqrHwd >増収減益といっても、売上0.5%増、経常2.8%減なのですが。オリジナルの決算短信はこちら(PDF)~http://bit.ly/bG13EI (2010/5/12)

インテージ決算説明会記事> インテージの代表取締役社長田下憲雄氏「今後の成長戦略と事業計画を語る」 http://bit.ly/9H6Z9G / 発表資料はこちらに(pdf)~http://bit.ly/cdnINk (2010/5/20)

発表会見のストリーミング映像も →こちら で公開されています(45分あります)。

詳細は、上記のリンクを参照いただければと思いますが、つぎの環境認識はリサーチ業界全体で共有する必要があると思います。

当社グループの事業環境においても、リサーチ業界、コンサルティング業界、IT 業界、広告業界等の企業がお互いを巻き込みながら、ビジネスモデルが収斂して行く状況が生じています。また、成長を続けてきたインターネットリサーチ分野も転換期を迎え、競合企業にもサービス変革の動きが見られます。(インテージ社「平成22年3月期決算短信」P11)

2)楽天リサーチカンファレンス
楽天リサーチのカンファレンスも行なわれています。ポイントは、SurveyML萩原さんのつぎのtweetで。

@surveyml 楽天リサーチの戦略まとめると (1)スマートフォン対応(モニターの利便性向上)、(2)クラウド推進(ユーザーによる集計オンライン化)、(3)行動データ統合(楽天購買データも使えるショッピングパネル) (2010/5/20)

1と2は他社もできる(すでに実施している)ものですが、3は楽天ならではの差別化ポイントになりそう。

3)リサーチのスマートフォン/iPad対応
そして、楽天リサーチの戦略1であるスマートフォン対応は、すでに事例も。

「国内初 スマートフォン端末/スレート端末 完全対応次世代モバイル・マーケティング・ツール「モバQA neo」 2010年7月リリース」(VRI) http://bit.ly/9kMrfj >「モバイル・マーケ・ツール」とありますけど、「モバイル・アンケート・ツール」ですので (2010/5/28)

こちらは、ビデオリサーチインタラクティブ社の「モバイルFlashアンケート(キャンペーン測定)作成/管理ASPサービス」。何かの広告調査で回答したことがあるのですが(バーコード経由でアクセス)、とても回答しやかった記憶があります。

他にも、こちら ↓ のようなリリースも。

コネクトテクノロジーズ、「iPad™」を利用した企業向けアンケートソリューションを開発(PDF:コネクトテクノロジー社ニュースリリース、2010/5/28)

まさにCAPIのiPAd版かと。
(2003年ごろ、当時わりと実用化なったタブレットPCでCAPI化を行なったことが思い出されます。当時とは、ハードもソフトも通信環境も、隔世の感。。。)

4)マイボイスコムによる「キキミミパネル」
慶応大学清水聰先生の「目利き・聞き耳・死神」研究をベースとし実用化したものが、マイボイスコム社よりリリースされています。

清水先生の「聞き耳・死神」研究の実用化。このリリースだけでも勉強になる(PDF)>「マイボイスコムと読売広告社、消費者行動研究の理論に基づい34,000人の「キキミミパネル 33-Voice(ミミ・ボイス)」のサービスを開始」 http://bit.ly/c7kSv3 (2010/6/1)

「目利き・聞き耳・死神」研究については、上記のリリースを見ても概要はわかると思いますが、さらにこちら ↓ のサイトを見ていただくとより理解が深まります。リサーチにおける「対象者」選定の重要さが、うかがいしれます。

「消費者行動とSPについて」(salespromotion.jp、2007/9/6)
→ 研究当初の清水先生(当時、明治学院大学)と守口先生(早稲田大学)の対談

アサヒビールの「目利き調査」(ブログ『マインドリーダーへの道』、2009/6/17)
→ @matsuoty さんのブログ。慶應MCC「夕学50講」での講演まとめ

◆おすすめサイト

1)「なるほど統計学園」(総務庁統計局)
4月のまとめで 『科学の道具箱』(科学技術振興機構) を紹介しましたが、今月は総務庁統計局から統計学習サイトリニューアルのリリースが。

「なるほど統計学園」開校!-統計学習サイトのリニューアル」(総務庁統計局) http://bit.ly/9RAVgp >統計学習のサイトが続々オープンしてますが、こちらで背景等がわかります。

「なるほど統計学園」http://bit.ly/d9fkFl >こちらは、児童・学生向けのサイト

「統計学習の指導のために」 http://bit.ly/b9Lrul >こちらは先生向け。「補助教材」は、リサーチャーの自己学習の教材にもなりそう。 (2010/5/17)

統計の学習がどんどん広がっていくのはいいことですね。
リサーチャーとしては「統計学習の指導のために」で書かれている内容は理解しておく必要がありそう。たとえば「1936年&1948年アメリカ大統領選における選挙予測」の事例は、リサーチの古典中の古典です(「なにそれ?」という方、→こちら のページで勉強を。。。)

リサーチ専門家でなくても、頻繁に世論調査が行なわれる今という時代においては、マスコミで報道される世論調査結果を読む前提として知っておかないといけない一般教養といえるでしょう。

2)『Research Methods Knowledge Base』
SurveyML萩原さんが紹介していたサイト。
英語のサイトなのですが、WEB版リサーチ事典といった趣で、とても勉強になります。ぜひ一度、もくじだけでものぞいてみてください。

これ、いいですね!、知りませんでした。@surveyml さん、ありがとうございます > ”Research Methods Knowledge Base” http://bit.ly/aKkwmi (2010/5/8)

3)『Excelで始めるデータ分析』(MARKETING METRICS Lab.)
MARKETING METRICS Lab.( @mmlab_jp )のサイトから。
分析とは、結果を見せるとはどういうことかを教えてくれます。ほんとにひと手間かけるだけで、データのわかりやすさや理解がまったく違ってきます。とても良い内容です。(第2回が待たれます・・・)

ひと手間かけるだけで、見えてくるものが。ぜひ RT @mmlab_jp: 初心者向けデータ分析講座「Excelで始めるデータ分析(第一回引き算とソート)」書きました。難しい話ではないけど、意外と盲点では? http://www.mm-lab.jp/news/92/ (2010/5/13)

4)「アクセス解析サミット2010」
こちらも萩原さんのtweetで知った内容。たしかに、興味深いセッション。

@surveyml ツイートまとめ http://ht.ly/1PxJU 、一部のセッションはUstream アーカイブも http://ht.ly/1PxV3 <RT @surveyml: アクセス解析サミット2010 は素晴らしい内容 #a2isummit

詳細を知りたい方は、上記のツイートまとめやUstアーカイブを追ってもいいですけど、まとめサイトがありますので、そちらを紹介しておきます。

アクセス解析サミット2010 (『stj064 UX_Memo』、2010/6/1)

5)Twitterマーケティング【まとめ記事】(Tech Wave)
「Twitterマーケティング」という言葉は好きではないのですが、こちらのまとめ記事は、わりと本質をついた内容になっていると思うので紹介。

ちょっと前の記事ですがメモ >Twitterマーケティング【まとめ記事】(Tech Wave)http://bit.ly/9hR8iL (2010/5/13)

どうも、ソーシャルメディアを旧来のマスメディアと同じような"Pushメディア"と理解をするような風潮を感じるときがあるのですが、本質はまったく違うと思います。こちらの記事を読むことで、ソーシャルメディアとは何かについて、少し理解することができそうです。

6)BtoB営業について考えるためのサイト
マーケティングリサーチの営業も、まさにBtoBの営業といえます。
では、BtoBの営業で考えておかなければならないことは何か。ありそうで、あまりなかった、このような視点からの整理をしてくれるサイトを2つ。ぜひ。

リサーチの営業?にもあてはまる RT @ushido: なるほど、訪問回数が多ければ良いというものでもないですよね。 RT @kayumi: 成功するB2B営業のための原点回帰 | http://bit.ly/a2aYhD

営業のはなし、こちらもあわせて RT @vermilion07: B to B営業担当者にとって欠かせないこと! http://tinyurl.com/3a8fc2m (2010/5/25)

大切なことなので、「基本」として整理されている部分を引用させていただきます。

(1)お客様は必要最低限のやり取りで済ませたいと思っており、必要以上の面会や連絡は逆効果になる。
(2)営業マンは取り扱う製品やサービスだけでなく、競合他社との訴求点の違いまで熟知している必要がある。
(3)お客様は製品やサービス(の仕様よりも)が自社のビジネスにどういう効果をもたらすかを知りたがっている。
(成功するB2B営業のための原点回帰『ThinkCreative』、2010/5/18)

7)コトラー『Marketing3.0』モデル
以前紹介したコトラーの『Matketing3.0』(洋書です!)。

Marketing 3.0: From Products to Customers to the Human Spirit Marketing 3.0: From Products to Customers to the Human Spirit
価格:¥ 2,362(税込)
発売日:2010-05-03

本書におけるキーモデルの紹介と、その解釈についてもtwitter上で議論が。最終的には、ここに落ち着いたかな?

@surveyml おお、これは決定版かもですね。Marketing 3.0 モデル http://ht.ly/1N6hx の理解が進みそう<RT @matsuoty: Mind=心で考えること、Heart=心で感じること、Spirit=心を揺らすこと。 (2010/5/20)

これからのマーケティング、ソーシャルマーケティングを理解する上で参考になります。

◆今月の一言

1)リサーチに関連する一言
いずれも至言だと思います。日々の業務を進める上で、心に留めておきたい一言です。
(ただし、よくキレるプロ仕様の刃物のような言葉も。字面だけをなぞることのないように。真の意味を理解しないと、怪我をする場合もありますので、注意してください!)

@DruckerBOT: 間違った問題への正しい答えほど始末におえないものはない。 (2010/5/21)

@matsuoty マーケティング調査(特にアンケート調査)の陥りやすい罠。手間も時間もかけずに、ちょっとお金をかければ、(要するに楽に)データ収集できるため、データ収集自体が目的化する点。本当に使えるデータを集めるために最適な方法は何かという検討はしばしばスルーされる。 (2010/5/27)

@NaohitoOkude 哲学とビジョンをもって、フィールドワークを行う。ここでもなにか「気付く」ことを焦る。すると凡庸なものになる。自分がフィールド経験で変わる。変わった自分が創造性にむかってジャンプする。ここを演出できるのがデザイン思考のファシリテーターである。 (2010/5/21)

@mrsugimoto: 状況の認識においては価値観を排し、何が起きているのかという事実に焦点を当てなければならない。状況認識に価値観を持ち込むと、都合のいいように事実をねじ曲げることになる。ただし、その後の行動においては価値観に基づく原則も重要。 (2010/5/20)

@kawango: …みんな自分の感覚に頼りすぎ&自分の感覚を共有できる人口の全体での割合を考えていない。ライトユーザはどう動くひとたちかをわかっていない。過去のユーザの行動のシミュレーションに現在の自分の知識感覚を適用している。 (2010/5/31)

2)広く人生、ビジネスについての一言
そして、リサーチに関係なく、心に留めておきたい一言。

そう。成功の対語は、失敗ではなく何もしないことだと思う。 RT @sohbunshu: 問題は「失敗」が必ず日常的に起きることだ。必要以上に責任を取らせると何もしなくなる。 (2010/5/19)

なるほど RT @hitsuka: 山本五十六氏の言葉には続きがあったのか>「やってみせ 言って聞かせて させて見せ ほめてやらねば 人は動かじ」「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」 (2010/5/20)