日別アーカイブ: 2006年10月13日

寺子屋メンバー紹介2

P夫 owlさん、もう一人仲間を入れてもいいですか?

owl 一人では寂しいし、仲間がいた方が議論もできるから歓迎するけど、どんな人?

P夫 大学のゼミの後輩で、まだ学生なんですけど。今度、就職をするみたいで、マーケティングがやりたいとか言っていて、この寺子屋の話をしたら、一緒にやりたいと。

owl ほう、それはいいかもしれないね。

P夫 実は連れてきているんですけど。

Q子 こんにちは!P夫さんの後輩で、Q子といいます。一緒に勉強させてください!

owl Q子さんは、なんでマーケティング・リサーチの勉強をしたいと思ったの?

Q子 大学でマーケティングの授業を聞いていて、面白そうだなと思って。ただ、マーケティングにはリサーチが欠かせないということはわかるんですけど、リサーチや調査って難しそうだし、社会調査の授業も取ったんですけど、なんかぴんとこなくて。。。
でも、最近テレビでいくつか調査のことをやっていたのを見たんです。報道ステーションでは小泉さんが独自に調査を行っていて、それを元に政策や発言を考えたりしていたと。この前の古畑任三郎vs.SMAPの時も、最初に数量化Ⅲ類のマップとかいって、これまでの事件を分類してたんです。そんなのを見ていたら、おもしろそうだな、もっと知りたいな、と思って。
それに、就職もマーケティングの仕事をしてみたいと思っているので、マーケティング・リサーチって必要かなと。

owl 両方とも見たよ。さすがに、古畑任三郎で数量化Ⅲ類が出てきた時には、びっくりしたけど。わかる人がいるのかな?って・・・。だいぶ先の話になると思うけど、数量化Ⅲ類のような解析についても、勉強するからね。
でも、フジテレビは昔からマーケティングの番組は好きだったね。1990年前後だと思うけど、深夜番組で「マーケティング天国」とか「カノッサの屈辱」とかやっていてね・・・。よく見たな・・・。

P夫 owlさん、そんな遠い目で・・・。どんな番組だったんですか?

owl う~ん、説明は難しいな。。。ヤフーとか、wiki で調べてみな。

Q子 そういえば、owlさんのこと、知らないですね。。。
今度は、owlさんの自己紹介をしてくれます?

owl そうだね、では次回に。
ところで、Q子さんも前に紹介した3冊の本は、次回までに読んできてね。

Q子 はーい

「統計でウソをつく法」

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門
価格:¥ 924(税込)
発売日:1968-07

初版が1968年とかなり古い本ですが、統計学の入門書としては古典的な本です。

「ブルーバックスの本」と聞くと、数式が出てきたりして難しいのでは?、という先入観があるかもしれませんが、副題のとおり数式はでてきませんので、数式にアレルギーがある人でも大丈夫、読み通せます。
ただ、出版されたのが40年近くも前になりますので、とりあげられる事例が古いというのは否めません。しかし、それでも今まで絶版にならずに生き延びているのですから、それなりの価値があるということです。

前の2冊(「データの罠」「社会調査のウソ」)は、どちらかというと社会学的な視点ですが、本書はあくまでも「統計学入門」ですので、この点が異なります。とはいえ、先にも書いたとおり数式はでてきません。むしろ、5章や6章で取り上げているグラフの書き方によるウソなどは、前2冊にはない視点ですし、実際いまでもよく使われている手法だったりします。

カバーから引用します。

かの有名な英国の政治家ディズレイリはいった
-ウソには三種類ある。ウソ、みえすいたウソ、そして統計。

見るもの、聞くもの、読むものに氾濫する統計。
怪しい話も数字をいわれると信じたくなる。

しかし、現代人にとって、統計は読み書き能力と同じくらい必要なものだ。
さて、だまされないために、まず、この本をどうぞ。

だまされないためには、だます方法を知ることだ!

記述も柔らかく、ユーモアもあるので、読みやすいと思います。
「統計学」という言葉に惑わされることなく、多くの人に読んでおいてもらいたい本です。
(なぜ、中学校や高校でこのような授業がないのでしょう・・・。あったのかな?)

お勧め!

「社会調査のウソ~リサーチ・リテラシーのすすめ」

「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ 「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ
価格:¥ 725(税込)
発売日:2000-06

「データの罠」を読んでいて、思い出した本です。
発行は2000年と少々古いですが、内容は「データの罠」と同様に、世の中のデータや調査の問題点を指摘するものになっています。
ただ、第4章で「過ち」が起こる原因、逆にいえばリサーチをする時に注意しないといけないことが具体的に記述されている点で、よりリサーチや調査の実務には役立つ本です。

序章から、「本書の論点」とされている部分を引用します。

①世の中のいわゆる「社会調査」は過半数がゴミである。
②始末が悪いことに、ゴミは(引用されたり参考にされたりして)新たなゴミを生み、さらに増殖を続ける。
③ゴミが作られる理由はいろいろあり、調査のすべてのプロセスにわたる(いろいろと例示するつもりである)
④ゴミを作らないための正しい方法論を学ぶ。
⑤ゴミを見分ける方法(リサーチ・リテラシー/research literacy)を学ぶ。

著者は社会調査論の先生なので、ところどころ専門的になっているところもありますが、やはり新書ですので専門書のような難しさはないと思います。

お勧め。




「データの罠~世論はこうしてつくられる」

データの罠―世論はこうしてつくられる データの罠―世論はこうしてつくられる
価格:¥ 714(税込)
発売日:2006-09

最近発売されたばかりの本です。
主にマスコミで取り上げられたデータや調査を引用しながら、これらのデータや調査を見るときにどのような点に注意すべきかを教えてくれます。

この本の中でも「日本人は平均志向が強い」と指摘されていますが、実際に調査をしていても、「ランキングで1位になっているから選ぶ」「皆がいいと言うから選ぶ」「他の人はどう思っているんだろう」というような反応をする人が少なくありません。つまり、世間で公表されているデータや調査、口コミに影響されやすいようです。しかし、そのデータが正しく収集され、分析されたものでないとしたら、根本的に行動のベースが覆ることになりかねません。

そこで、データや調査結果を、どうみればよいのかというリサーチ・リテラシーが重要になるのです。ふだん、何気なく見ているデータや調査について、正しく理解する一歩になると思います。

序章から、この本の内容を紹介する部分を引用します。

第一章ではまず、世論調査の問題点について、その質問の仕方、選択肢の設定、対象者のサンプリング手法などを論じ、また、最近流行のインターネット調査やテレゴングが世論調査の名に値しないことを指摘する。
第二章では、家計調査や選挙の出口調査、各種のランキングなどさまざまな調査にまつわる課題や、視聴率調査で、コンマ1ポイントの差を競うことの無意味さなどを明らかにする。
第三章では、データの正しい見方について、日本人の平均信仰や英語力、人口などさまざまな事例をもとに解説する。
第四章では、官から民への変革期において、必ずしも正しいデータをもとに議論されていない点を明らかにし、終章で、データの罠を見抜くポイントについて具体的にまとめ、一人一人がデータを見る眼を養うことの大切さと、マスコミの姿勢の問題点を指摘する。

著者は元官僚で、今は大学の先生ですので、この紹介文もやや固めですし、「選択肢」「サンプリング」などの専門用語も出てきていますが、新書なのでそんなに読みにくい本ではないと思います。

お勧め。




寺子屋メンバー紹介1

P夫 owlさん、「はじめます!」と言ってから2日経ちますが・・・。

owl  そうだね・・・。ちょと気になる本を読んでいたから。。。

P夫 で、今日は何からはじめますか?

owl  まずは、君の自己紹介から。どんな人が、どんな目的でこの寺子屋で学ぼうとしているのかを知りたいから。

P夫 えーと、ある企業に入社して4年目です。実はこの4月からリサーチセクションに配属になったんですが、マーケティング・リサーチというものについて勉強したことがなかったので、何をどうやったらいいのか全然わからなくて。。。

owl でも、先輩たちがいるでしょ?

P夫 いるんですけど・・・。実は、うちはまだ若い会社で、これまではどちらかというと技術力を強みに商品を開発して、リサーチとかあまりやったことがないんです。なので、皆が手探りでやっている状態なので。

owl なるほど。。。で、少しは自分で勉強してみたの?

P夫 一応、WEBで「マーケティング・リサーチ」を検索してみたんですけど。これはというものはなかったですね、調査会社がいろいろあることはなんとなくわかったんですけど。それに、blogとかを検索すると「お小遣いを稼ぎましょう」みたいなものが一杯でてきて、マーケティング・リサーチってなんなんだろうって、ますます不思議になりました。

owl そうだね、blogでよくみるのはモニター募集を紹介するものが多いからね。それも、リサーチをするときには、よく考えないといけないことなんだけど・・・。その点は、おいおい勉強しよう。他には?

P夫 本も読んでみようかなと思いましたが、どれを選んだらいいか、よくわからず。。。

owl うん、いろいろな本があるからね。中を見ると、やたら数式がでてきたり。

P夫 そうなんですよ!なんか、とっつきにくくて。僕は文系なんで・・・。

owl 私も文系だけど・・・。じゃあ、とりあえずいくつかの本を紹介するから、まずはその本を読んでみて。どちらかというと、マーケティング・リサーチというよりは、世論調査や社会調査に関する本なんだけど、マーケティング・リサーチといえど、ベースとなっているのは調査理論だから。世の中のデータや調査のいい加減さを指摘しているんだけど、調査やリサーチをする上で、押さえなければならない点が、なんとなくわかってくると思うから。

P夫 はい・・・。

owl では、つぎの3冊ね。

「データの罠~世論はこうしてつくられる」(集英社新書)
「社会調査のウソ~リサーチ・リテラシーのすすめ」(文春文庫)
「統計でウソをつく法」(講談社ブルーバックス)

(これらの本については、別の投稿で紹介します)